キヤノンとNTT東日本が協業開始!次世代通信「IOWN」でボリュメトリックビデオの新たな映像体験を創出

ビジネス活用

キヤノンとNTT東日本は、次世代の通信技術と映像技術を組み合わせ、これまでにない映像体験を生み出すための協業を始めました。

NTT東日本が提供する、光を使った高速で大容量、そして遅れが少ない通信技術「All-Photonics Connect powered by IOWN(オールフォトニクス コネクト パワード バイ アイオン)」と、キヤノンの「ボリュメトリックビデオシステム」を連携させます。2026年1月からは、この新しい技術の組み合わせが本当に効果があるのか、技術的な検証が開始されました。

この協業を通じて、さまざまな場所で新しい映像体験やエンターテインメントを提供することを目指しています。

協業の背景にある課題と可能性

キヤノンはこれまで、スポーツ中継や音楽ライブなどで、リアルタイムに撮影から映像制作までを行うボリュメトリックビデオシステムを提供してきました。このシステムは、約100台ものカメラで同時に撮影した映像から、空間全体を3Dデータとして作り出す技術です。

しかし、この技術ではとても大きなデータ量を扱い、映像をスムーズに動かすためには、データの遅れがなく、途切れない通信が非常に重要でした。

一方、NTT東日本は、高速・大容量・低遅延という特徴を持つ「All-Photonics Connect」を2024年12月から提供しており、未来の通信基盤「IOWN」の実現に向けて進めています。この「All-Photonics Connect」とボリュメトリックビデオシステムを組み合わせることで、これまでの課題を解決し、新しいエンターテインメントを提供できると考え、今回の協業に至りました。

新しい映像体験への取り組み

これまでのボリュメトリックビデオシステムでは、カメラで撮影したデータの処理から、映像の視点操作、そして最終的な映像生成まで、すべての作業を撮影している場所(撮影拠点)で行う必要がありました。

今回の協業では、「All-Photonics Connect」を使って、撮影拠点、映像生成拠点、そして映像を見る場所(視聴拠点)をそれぞれつなぎます。これにより、従来の通信回線では難しかった大容量のカメラデータを遠隔地へ送れるようになります。また、視聴する場所から自由な視点で映像を操作する際に、遅れや途切れなくスムーズに動かせるかの検証を進めています。

従来のボリュメトリックビデオシステムと本協業の検証におけるボリュメトリックシステムの構成比較

この取り組みが実現すると、撮影拠点に全ての機材を置く必要がなくなり、それぞれの機能を分散させることができます。これにより、ボリュメトリックビデオシステムをより自由に、さまざまな場所で使えるようになります。

2026年1月28日には、NTT東日本の施設「NTTe-City Labo」で開催される「地域ミライ共創フォーラム」で、遠く離れた場所から映像を見たり、自由に視点を操作したりできる体験展示が実施されます。

機材の最小化により導入できる拠点が広がるイメージ

各社の役割

この協業における各社の役割は以下の通りです。

  • キヤノン: ボリュメトリックビデオシステムの提供

  • NTT東日本: All-Photonics Connectの利用環境の提供

今後の展望

今回の協業によって、撮影する場所にとらわれることなく、遠く離れた場所からでもボリュメトリックビデオの映像を作り、見たり操作したりすることが可能になります。これにより、撮影拠点(例えばスタジアムなど)に映像生成のための大きなサーバーを持ち込む必要がなくなり、機材の配置を最適化することで、コストを削減できると期待されています。

さらに、映像を見る人は、遠隔地からでもボリュメトリック映像を視聴・操作できるようになり、好きな角度や視点から楽しめる新しいエンターテインメント体験が可能になるでしょう。

両社はこれからも協力し、ボリュメトリックビデオとAll-Photonics Connectの連携を通じて、これまでにない映像体験やエンターテインメントの創出を目指していくとのことです。

本件に関するお問い合わせ先

用語解説

  • IOWN(アイオン):Innovative Optical and Wireless Networkの略で、光技術を中心に、高速・大容量の通信や膨大な計算資源を提供することで、さまざまな情報を最適化する未来のネットワーク・情報処理基盤の構想です。
    https://www.rd.ntt/iown/

  • オール・フォトニクス・ネットワーク(All-Photonics Network):通信ネットワーク全体で光の波長を専用に使う通信サービスです。NTT東日本は2023年3月に「APN IOWN1.0」の提供を開始し、2024年12月には最大800Gbpsの「All-Photonics Connect powered by IOWN」の提供を開始しました。

  • NTTe-City Labo(エヌティーティーイーシティラボ):地域が抱える課題を解決するために、NTT東日本グループが取り組むソリューションを実際に体験できる施設です。2024年1月24日には、この施設内にIOWN Labが開設され、さまざまなパートナーと協力してIOWNの新しい使い方を実証しています。

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