メタバースでユーザーの継続率が2倍以上に!AIエージェントが関係構築の鍵に

ビジネス活用

AIエージェントがメタバースの新しい扉を開く:ユーザー継続率2倍以上向上の研究成果

メタバースプラットフォーム「cluster」の研究機関であるクラスターメタバース研究所は、AI(人工知能)エージェントが新規ユーザーの継続率を2倍以上に高めることを、国際会議「IEEE AIxVR 2026」で発表しました。この研究は、5,020名のユーザーを対象に31日間にわたって行われた大規模な実証研究で、AIがユーザーと長く関係を築き、サービスを使い続けてもらうための新しい可能性を示しています。

クラスターメタバース研究所、AIエージェントが新規ユーザーの継続率を2倍以上向上させることを、国際会議「IEEE AIxVR 2026」で発表

メタバースの「定着」という課題

近年、メタバースプラットフォームの利用は広がっていますが、多くの新しいユーザーが最初に体験した後に離れてしまうという課題がありました。AIエージェントが、ユーザー同士のコミュニケーションを促したり、ユーザーがサービスに慣れて長く使い続けるのを助ける可能性は以前から考えられていましたが、これまでの研究は小規模なもので、実際のサービスでどれくらいの効果があるかは十分に分かっていませんでした。

大規模な実証研究でAIエージェントの効果を検証

クラスターメタバース研究所は、この課題を解決するため、実際のメタバース環境で世界初となる大規模かつ長期的な実証研究を行いました。

「cluster」で開催されたイベントにおいて、5,020名のユーザーを対象に31日間、「AIエージェント ゴーちゃん。」とユーザーの自然なやり取りを観察しました。その結果、AIエージェントと関わった新しいユーザーは、関わらなかったユーザーと比べて、サービスを使う頻度が約2.1倍に、滞在時間が約2.2倍に増えることが統計的に証明されました。

さらに、一度きりの体験よりも、AIと継続的に触れ合うことが重要であることも分かりました。AIとの関係を築くことで、翌日のログインする確率が33.5%も向上することが明らかになっています。

ユーザーエンゲージメントとAIエージェント接触の時系列変化

ユーザーエンゲージメントとAIエージェント接触の時系列変化

ユーザータイプ別のAIエージェント効果の比較

ユーザータイプ別のAIエージェント効果の比較

バーチャルワールドでのアバターたち

「AIエージェント ゴーちゃん。」とは

「AIエージェント ゴーちゃん。」は、クラスター社とテレビ朝日CGが共同で開発したAIエージェントです。テレビ朝日のマスコットキャラクター「ゴーちゃん。」が、クラスター社のAI Agent Flex技術を使って、メタバース空間で動くAIエージェントとして進化しました。

実用化への期待

今回の研究成果は、以下のような分野での応用が期待されています。

  • 顧客エンゲージメントの向上: AIエージェントがユーザーと継続的な関係を築くことで、サービスの継続利用率を改善するでしょう。

  • 新規顧客のオンボーディング最適化: 新しいユーザーがすぐに離れてしまうことを減らし、長く定着してもらうためのサポートが期待されます。

  • バーチャル接客・カスタマーサポート: 24時間いつでも対応できるAIエージェントが、顧客体験を向上させるでしょう。

  • コミュニティの活性化: AIが人々の交流を促す「社会的触媒」として機能し、ユーザー同士のコミュニケーションを活発にする可能性があります。

論文情報と国際会議「IEEE AIxVR 2026」について

この研究成果は、AIとVR(仮想現実)/MR(複合現実)技術の融合に関する国際会議「IEEE AIxVR 2026」で発表されました。この会議は、世界中の研究者が最新の研究成果を発表し、議論する場です。

  • 論文タイトル: Large-scale, Longitudinal Field Study of AI-agent-User Interactions in Commercial Metaverse

  • 発表先: IEEE AIxVR 2026(2026年1月26日~28日、大阪)

  • IEEE AIxVR 2026について: https://aivr.science.uu.nl/2026/

AIエージェントとは

AIエージェントとは、人工知能の技術を使って、まるで人間のように自然な会話ややり取りができるバーチャルなキャラクターのことです。今回の研究では、ChatGPTなどに使われているLLM(大規模言語モデル)を搭載した「AIゴーちゃん。」を使い、ユーザーとリアルタイムで会話しながら、メタバース空間の案内や質問への回答、感情表現を行いました。

Cluster Metaverse Labロゴ

クラスターメタバース研究所とクラスター株式会社

クラスターメタバース研究所は、「人類の創造力を加速する」という目標を掲げ、科学的な知見やプラットフォームに蓄積されたデータをもとに、AIやVRなどの研究に取り組んでいます。その成果は、プラットフォーム「cluster」に還元されるだけでなく、人類全体の進歩に貢献するアカデミックな成果も目指しています。

クラスター株式会社は、「共創空間のOSをつくる」というビジョンを持ち、日本最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を開発・運営しています。最大10万人が同時に接続できる独自の技術を核に、リアルとバーチャルが融合した空間を提供し、ビジネス利用でも多くの実績があります。AI活用やユーザー行動解析の研究開発も進め、次の時代の社会インフラを創造し続けています。

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