「日経コンピュータ」は2026年2月24日、「パートナー満足度調査2026」の結果を発表しました。この調査は、ITサービスやソフトウェアなどの製品を作る会社(ベンダー)について、それらを販売するシステムインテグレーターや販売代理店といったパートナー企業が評価するもので、今年で28回目となります。

物価高騰で「価格競争力」がより重要に
近年の物価高騰や円安の影響でIT製品・サービスの価格も上がっています。今回の調査結果からは、製品を販売するパートナー企業が、その「価格競争力」を非常に重視する傾向が強まっていることがわかりました。この傾向は一時的なものではなく、パートナー企業の間で価格が重要な判断基準として定着していることがうかがえます。
たとえば、クラウド情報系サービスという分野では、「価格競争力」の重視度が2023年の52.4%から2024年には64.5%へと大きく上昇し、2026年も65.3%と高い水準を維持しています。

過度な「AI推し」に販売現場から不満の声
IT製品やサービスを作る会社が、AI(人工知能)の機能を積極的にアピールする動きが活発になっています。しかし、今回の調査では、そのAI製品を実際に顧客に提案・販売するパートナー企業から、過度な「AI推し」に対する不満の声が上がっていることも明らかになりました。
パートナー企業からは、「AIの機能ばかりが目立つが、AIを使って具体的に何ができたのかという話が聞きたい」「AIに対する期待は高まっているものの、現実の製品やサービスがその期待に追いついていない」といった意見がありました。さらに、「AIを軸にした商談では、お客様の期待と提供できる製品がうまく合わないことがある」「AI技術者がまだ少なく、AI活用のための技術的なサポートや成功事例の提供が受けられない」など、現場での困惑も広がっていることが示されています。

9部門で評価、セキュリティ分野で首位交代
今回の調査では、「サーバー」や「ネットワーク機器」などのハードウェア、「クライアント管理・統合運用管理ソフト/サービス」といったソフトウェアやサービスなど、合計9部門が対象となりました。各部門のIT製品・サービスを扱うパートナー企業は、以下の5つの観点からメーカーの満足度を評価しました。
- 製品
- 価格競争力
- 収益性
- 技術支援/情報提供
- 納期対応
調査の結果、前回(2025年)と比べて「セキュリティー・脅威対策製品/サービス」の分野で首位が入れ替わりました。
各部門で1位を獲得した企業は以下の通りです。
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サーバー:デル・テクノロジーズ
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法人向けPC:レノボ・ジャパン
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クラウド基盤サービス(IaaS、PaaS):アマゾン ウェブ サービス ジャパン
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ネットワーク機器:ヤマハ
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セキュリティー・脅威対策製品/サービス:キヤノンマーケティングジャパン
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クライアント管理・統合運用管理ソフト /サービス:Sky
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クラウド情報系サービス:サイボウズ
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基幹業務ソフト/サービス:オービックビジネスコンサルタント
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業務効率化・内製支援ソフト/サービス:サイボウズ
調査結果の詳細について
今回の調査結果の速報は、「日経クロステック」で読むことができます。より詳しい調査結果は、「日経コンピュータ」2026年3月5日号に掲載されます。
調査概要
「パートナー満足度調査 2026」は、日経BPが発行する「日経コンピュータ」が企画・実施した調査です。システムインテグレーターやコンサルティング会社などのパートナー企業を対象に、ハードウェアメーカーやソフトウェアベンダーに対する満足度を、9分野の製品・サービスごとに調べています。この調査は毎年実施されており、今回で28回目となります。2025年11月5日から12月1日にかけて実施され、258件の有効な回答が得られました。調査対象部門ごとに5つの評価項目で取引先の満足度を評価し、独自のスコアで総合満足度を算出してランキングが作成されています。
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