
株式会社TKC(http://www.tkc.jp/)は、すべてのエンジニアがAIを活用することを「開発の前提」とする体制を目指し、マイクロソフト社のAIコーディングアシスタント「GitHub Copilot」の全社定着プロジェクトをスタートさせました。
これまで、一部の部門でGitHub Copilotの活用が進められてきましたが、今回のプロジェクトではこれを全社に広げ、AIを補助的なツールとして使う段階から、AIと協力して開発を進めるスタイルへと進化させていきます。
GitHub Copilotとは?
GitHub Copilotは、プログラミングコードをAIが提案・自動生成してくれるツールです。まるで優秀なアシスタントが隣にいるかのように、開発者が書こうとしているコードを予測して表示したり、テストコードの作成を手伝ったりすることで、開発の効率を大きく高めることができます。
これまでの取り組みと新たな挑戦
TKCでは、これまで先行導入した部門でGitHub Copilotを使うことで、コードを作る時間やプログラムのチェック作業の効率が上がることが確認されていました。しかし、一部の部門や個人だけの活用では、開発全体の大きな変化にはつながりにくいという課題もありました。
そこで、AI活用の効果を最大限に引き出すため、すべてのエンジニアが同じようにAI(GitHub Copilot)を使える環境を整えることが不可欠だと考え、今回の全社定着プロジェクトが始まりました。
全社でAIを活用するための具体的な取り組み
TKCは、単にライセンスを増やすだけでなく、全社でAI活用を定着させるための包括的な取り組みを進めています。
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公式ワークショップ研修の実施
マイクロソフト社の協力のもと、全エンジニアを対象に公式ワークショップ研修を実施します。AI活用の基本的な操作方法から、AIへの指示(プロンプト)の考え方、実際の開発現場での使い方まで、体系的に学ぶ機会が提供されます。 -
専任組織「FDE」による伴走支援
社内に「FDE(Field Development Engineer)」という専任組織を立ち上げ、各開発現場に入り込みます。現場のプロジェクトに直接関わりながら、AIの具体的な活用方法を根付かせ、良い活用事例を社内に広め、活用度合いを見える化する活動を進めます。単発の研修で終わらせず、日々の業務の中でAI活用が自然なものとなることを目指しています。
これらの取り組みを通じて、TKCはAIを「拡張」する開発から、AIが「前提」となる「AIネイティブ開発」への移行を加速させます。これにより、エンジニア一人ひとりの創造性を最大限に引き出し、より価値の高い製品開発を実現し、顧客への提供価値を高めていく考えです。
エンジニアからの声
すでにGitHub Copilotを開発業務に活用しているエンジニアからは、以下のような声が寄せられています。
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「決まったコードを書く時間が大幅に減り、設計やロジックを考える時間が増えた」(開発担当者)
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「テストコードの作成がとても楽になり、テストの抜け漏れにも気づきやすくなった」(品質管理担当者)
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「新しいプログラミング言語や技術を使う際に、参考になるコードの提案が出てくるので、学習ツールとしても役立っている」(若手エンジニア)
GitHub Copilot導入のための体制整備
TKCは、GitHub Copilotの導入にあたり、以下の3つの柱で体制を整備しました。
- 技術研修グループの新設
研修で学んだ知識を実際の現場で活用するための橋渡し役として、技術研修グループを新設。GitHub Copilotを全社に定着させるための中心的な役割を担います。 - 開発方針の策定
AIをただ使うだけでなく、開発プロセスの中にAI活用を計画的に組み込むための方針を策定しています。具体的には、C#、Delphi、Rubyといった各開発言語やプロセスごとに、Copilotが最も効果を発揮する領域と、人間が判断すべき領域を明確に定めています。また、「どのような場面でAIを使うか」「AIの提案をどう評価するか」「AIが作ったコードをどうレビューするか」といった、実務に即したAI活用ガイドラインも整備しています。 -
多層的な社員教育
ツール導入と教育を一体として設計し、すべての開発エンジニアがAIを「正しく」使いこなせるよう、多段階の教育体系を構築しています。-
開発現場での取り組み(2026年1月〜)
C#、Delphi、Rubyの各言語別に、Copilotの基本操作、コーディング支援の活用法、自分でコードをチェックする方法を実践的に学ぶ研修を実施しています。 -
初級者向けワークショップ(2026年2〜3月)
マイクロソフト社の専門家を講師に招き、全開発エンジニアが受講する実践型ワークショップを全12回開催します。 -
プロジェクト伴走支援(2026年4〜11月予定)
技術研修グループのメンバーが各開発プロジェクトに直接参加し、実務の中でAI活用を定着させる支援を行います。マイクロソフト社との定期的な打ち合わせも設け、技術的な課題解決のための継続的なアドバイスを受けられる体制も整えています。
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TKCは、今後もテクノロジーを前提とした開発文化の進化に挑戦し続けるとのことです。

