MONO-Xとイグアス、AIでIBM i開発を革新する「IBM Bob」対応ツールとクラウド環境を共同リリース

開発・プログラミング

MONO-Xとイグアス、AIネイティブなIBM i 開発を推進する新ソリューションを共同リリース

株式会社MONO-Xと株式会社イグアスは、AIエージェント「IBM Bob」を活用して、基幹システムであるIBM iの開発をより効率的に進めるための専用ツールとクラウド環境を共同で提供開始すると発表しました。

この新しいソリューションは、AIエージェントをIBM iの開発に安全かつ柔軟に導入できるよう設計されており、企業が抱える開発の課題を解決し、次世代の開発基盤を提供することを目指しています。

IBM i 開発の現状とAIエージェント「IBM Bob」の可能性

多くの企業で基幹システムとして利用されているIBM i(かつてのAS/400)は、信頼性が高い一方で、いくつかの課題を抱えています。

  • 既存システムの理解が難しい: 長年使われてきたシステムは、プログラムの記録(ドキュメント)が不足していることが多く、まるで「ブラックボックス」のようになっています。

  • 業務とシステムに詳しい人材の育成が難しい: IBM i独自の知識を習得するには時間と労力がかかり、新しい世代への技術の引き継ぎが進みにくい状況です。

  • 開発手法の進化が難しい: 最新のIT技術を業務に取り入れたいと思っても、既存システムとの連携や新しい技術の習得にハードルがあります。

このような課題に対し、AIエージェントは大きな解決策となり得ます。AIエージェントを活用することで、専門家でなくても以下のような作業を効率的に行えるようになります。

  • 現状のシステムや業務プロセスの分析

  • システムの設計やプログラムの開発

  • テスト計画の作成と実行

  • システムの仕様書の作成

  • 従業員向けの教育コンテンツの作成

特に、IBM社が提供するAIエージェント駆動の開発支援ツール「IBM Bob」は、これらの作業を強力にサポートし、企業独自のシステムをゼロから開発する「スクラッチ開発」においても、その競争力を維持しながらIBM iを安心して使い続けられるようにします。

AIエージェント導入における課題と解決策

AIエージェントの活用は魅力的ですが、基幹システムのデータに関わるため、慎重な対応が必要です。特に以下の2点が主な課題として挙げられます。

  • 基幹システムのデータ管理(ガバナンス): AIがアクセスできるデータやプログラムを適切に管理しないと、誤ってデータが削除されたり、システムが更新されたりするリスクがあります。AIに与える操作権限を適切に設定することが重要です。

  • IBM i特有の作業における手作業の必要性: AIエージェントだけでは、IBM iの開発に必要なすべての作業を完結できず、エンジニアによる手作業が残ってしまうことがあります。これにより、AIエージェントによる一貫した開発が難しくなります。

これらの課題を解決し、IBM iユーザー企業がAIエージェントを本格的に活用できるよう、MONO-Xとイグアスは以下の2つの製品を提供します。

1. i-Cross API for AIエージェント

i-Cross API for AIエージェント

このツールは、「IBM Bob」などのAIエージェントがIBM iのシステムに安全かつ効果的にアクセスできるようにするための開発支援ツールです。AIエージェントがアクセス可能なプログラムやデータベース、システム情報への「窓口(APIエンドポイント)」を一元的に管理し、AIエージェントは「MCP(Model Context Protocol)」という安全な接続方法を通じてこれらの窓口にアクセスします。

主な機能:

  • AIエージェントだけでは難しいIBM iの開発作業をサポートする機能(ファイル検索支援、ソースコード取得支援など)。

  • AIエージェントがアクセスするデータやプログラムに対する管理を強化する機能(APIエンドポイントの一元管理、API実行時の処理設定など)。

2. PVS One for AIエージェント

PVS One for AIエージェント

この製品は、AIエージェントを使ったシステム開発や検証を、現在の本番環境に影響を与える心配なく、自由に行えるクラウド環境です。IBM社のクラウド基盤「IBM Cloud」および「Power Virtual Server」上に、必要な開発環境があらかじめ設定された状態で提供されます。

コンセプトは、AIエージェント「IBM Bob」が自由に動き回れる「エージェント・パーク」。仮想デスクトップを通じてAIエージェントにアクセスし、気軽に開発を進めることができます。

主な機能:

  • IBM i 環境での検証・開発に対応(OSバージョン、CPU、メモリ、ディスク容量などが指定可能)。

  • 作業を効率化する周辺環境との接続(バックアップ領域、リモート・デスクトップ接続など)。

  • 「IBM Bob」および「i-Cross API for AIエージェント」が導入済み。

提供体制と今後の展望

MONO-Xが製品開発を担当し、イグアスが販売総代理店として、全国のビジネスパートナー企業を通じて販売および導入サポートを行います。提供開始は2026年3月24日を予定しており、リリース前の先行使用ユーザーも募集しています。

両社は今後、これらの製品の提供に加え、環境設定や操作トレーニングなど、導入企業が早く成果を出せるようなサービスを充実させていく方針です。IBM iに関する専門知識を活かし、技術者不足や古いシステムの改善(モダナイゼーション)といった課題を解決し、企業の成長に貢献していくとのことです。

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