
AIが伝統工芸の「言葉の壁」を乗り越える
日本の伝統工芸は、国内での需要が減ったり、後継者が少なくなったりといった課題に直面しています。そんな中、海外から日本を訪れる人が増えていますが、言葉の壁があるため、伝統工芸に使われている素材の背景や、どのように作られているのかといった詳しい情報を十分に伝えきれないことがあります。
特に「縁付け金箔」のような特別な素材は、その歴史や作る過程を知って初めて、その本当の価値が伝わります。もし説明が不十分だと、ただの「飾り」としてしか見てもらえない可能性もあります。
京都の老舗、五明金箔工芸の挑戦
京都市下京区にある五明金箔工芸は、明治初期から続く金箔工房です。「素材を最大限に生かし、魅せる」という考えのもと、日本でしか作れない手作りの金箔「縁付け金箔」を扱っています。この金箔は、日本全体の金箔の流通量のうち、わずか約2%しかないとても珍しい素材で、京都の黄金文化と共に発展してきた大切な伝統技術です。
五明金箔工芸では、1999年から修学旅行生向けの金箔押し体験を行ってきましたが、近年ではフランスやアメリカなど、海外からの参加者も増えています。
「CoeFont通訳」で「背景まで伝える」接客を実現
五明金箔工芸では、お客様への接客や金箔押し体験の説明の場面で、AIリアルタイム翻訳サービス「CoeFont通訳」を活用しています。
具体的には、以下のような内容をリアルタイムで翻訳して表示することで、通訳を介さずに、お客様とスムーズに会話ができるようになりました。
-
縁付け金箔の希少性
-
制作工程の特別な点
-
「京の重押し」という技法の説明
-
商品の背景にある物語
-
体験の手順や注意点
これにより、会話のリズムを保ちながら、素材の持つ深い背景までお客様に伝えることが可能となりました。
五明金箔工芸の代表である五明 久氏は、「初めて『CoeFont通訳』を見たときは、私たちの体験は専門用語が多いので不安でした。しかし、AIがデータを学習して理解してくれるので、とても助かっています」と語っています。また、「『縁付け金箔』はユネスコ無形文化遺産であり、その工程や歴史まで含めて価値がある素材なので、国内外の観光客の方には金箔押し体験を楽しんでいただくとともに、日本の大切な素材としてきちんと伝えることが重要だと考えています。『CoeFont通訳』を使うことで、翻訳も正確になり、会話を中断せずに説明できるようになりました。これからもものづくりを支える、将来性と可能性のある通訳だと感じています」とコメントしています。
伝統とテクノロジーの融合が拓く未来
株式会社CoeFontは、五明金箔工芸での取り組みを通して、伝統工芸や地域の産業で多言語対応を進める可能性を広げていくとのことです。「背景まで伝える」ことができる環境を作ることは、素材本来の価値を改めて評価することにもつながります。今後も、伝統とテクノロジーが結びつくことで生まれる新しい事例を発信していくでしょう。
「CoeFont通訳」について
「CoeFont通訳」は、AIがリアルタイムで翻訳してくれるサービスです。
-
iOSダウンロードURL:https://apps.apple.com/app/6749563379
-
サービスURL:https://coefont.cloud/cir
-
提供プラン:無料(有料プランに登録すると利用時間を追加できます)
-
対応言語:日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ベトナム語、タイ語、ポルトガル語(2026年2月現在、10言語に対応)

