現代の就職活動は、早期化と効率重視の傾向が強まっています。そんな中、学生の約6割がAIを活用した自己分析ツールを利用していることが明らかになりました。便利になった一方で、「自分の言葉で語れない就職活動」という新たな課題も生まれています。
株式会社ビルディットは、振り返りノートアプリ「Stockr(ストッカー)」を提供しており、この課題に取り組むため、専修大学経営学部の足代訓史ゼミと協力し、「大学生向けコンセプト開発プロジェクト」を実施しました。このプロジェクトは、AIツールに依存せず、学生一人ひとりが自分自身の経験を振り返り、言葉にすることで自己理解を深めることを目指しています。

大学生向けコンセプト開発プロジェクトとは
このプロジェクトは、大学生の自己理解をサポートするための新しい活用方法やサービスコンセプトを考える産学連携の取り組みです。就職活動の早期化やSNSの普及により、自分を理解することの重要性は高まっています。AIを使った自己分析やエントリーシート(ES)作成のサポートが広まる一方で、学生が自分の経験や言葉を通じて深く自己理解する機会は、まだ十分ではありません。
自己理解には、日々の出来事や感情、考えを振り返り、自分の変化や価値観に気づくプロセスが大切です。「Stockr」はこれまでも記録と振り返りを通して自己理解や成長を支援してきましたが、主に社会人に利用されていました。そこで、このプロジェクトでは、専修大学の学生たちが「Stockr」を大学生に広める方法を約3か月間研究し、提案を行いました。
最終提案会で発表された3つの主要コンセプト
2026年1月22日に行われた最終発表会では、Z世代ならではの3つの新しいコンセプトが提案されました。これらの提案はどれも、「外から与えられた答え」ではなく、「自分自身の経験を振り返り、言葉にすること」に価値を置くものでした。

チームA:SNSの「保存」で終わらせない、気づきの「居場所」づくり
学生は多くの情報を集めることに慣れていますが、それを自分の考えや行動の変化につなげられていないという課題に注目しました。彼らは、集めた情報を自分なりの「気づき」に変えて蓄積できる「思考の居場所」として「Stockr」を活用することを提案しました。実際に学生調査では、学びや気づきを残す手段として「SNSの保存機能」が最も多く使われているものの、「保存したこと自体を忘れる」「後で見返さない」といった実態も明らかになりました。
詳細はこちら: https://stockr.bldt.jp/media/senshu_teamA
チームB:インターンの挫折を「自信の土台」に変える振り返り法
就職活動やインターンシップで「自分だけが立ち止まっていて、何も積み上がっていない」と感じる学生の課題に焦点を当てました。失敗や感情を否定せず、次の行動につながるように記録することで、挫折を自信に変える「Stockr」の活用法を提案。調査では、約半数の学生が自信の揺らぎを感じており、約85%が「今より自信を高めたい」と回答しました。また、記録を習慣化している学生ほど、経験を次に活かせている傾向が見られました。
詳細はこちら: https://stockr.bldt.jp/media/senshu_teamB
チームC:AIや適職診断などの自己分析ツールに依存しない、自発的なキャリア構築
適職診断やMBTIのようなAI自己分析ツールは便利ですが、「自分ごととして語れない」という就職活動中の学生の課題に着目しました。学生自身の言葉による記録をもとに、自発的なキャリア構築を支援する「Stockr」の活用法を提案。学生調査では、自己分析ツールを利用したことがある学生が約6割に上る一方で、「結果が抽象的」「自分を十分に理解できない」といった課題も多く挙げられました。インタビューでは、「自発的に言葉にした経験の方が納得しやすい」という傾向も確認されました。
詳細はこちら: https://stockr.bldt.jp/media/senshu_teamC
AI時代の就活で「語れる自己理解」を育む
AIや診断ツールを使った自己分析が広まる中で、AIをES作成や自己分析に活用する学生は一定数いるものの、「具体性に欠ける」「個性が伝わりにくい」といった懸念も指摘されています(株式会社SynergyCareerの2025年調査:https://reashu.com/report-ai-chatgpt-es/)。
このような状況で、学生たちから提案された3つのコンセプトは、どれも「外から与えられた答え」ではなく、「自分自身の経験を振り返り、言葉にすること」に価値を置くものでした。ツールによる効率化が当たり前になりつつある就職活動において、学生自身の視点から「語れる自己理解」をどのように育てるか、その重要性を示す結果となりました。
振り返りノートアプリ「Stockr」について

「Stockr」は、「振り返り」を通して自分自身を深く理解し、自信と成長を育むためのノートアプリです。総ダウンロード数は約7.5万件(2026年2月時点)に達しています。
このアプリは、一般的な日記やタスク管理、メンタルケアアプリとは異なり、記録から振り返り、そして結果を可視化するまでを一つの流れで提供しています。ただ「書いて終わり」にせず、振り返りの体験に特化しているのが特徴です。
日々の考えや感情を記録する「ストック機能」、過去の記録から新しい気づきを得る「再発見機能」、AIがサポートする「ビジョン設定コーチング」「AIコメント」「価値観診断」、そして日々の積み重ねを目に見える形にする「スコア&レポート機能」が提供されており、自己理解と自信の積み上げを支援します。
詳細はこちら: https://stockr.bldt.jp/
株式会社ビルディットについて
株式会社ビルディットは、「Your growth, improve the world. (一人ひとりの成長が、世界をより良くする)」をスローガンに掲げ、学ぶことの楽しさや豊かさ、充実感を生み出す仕組みづくりに取り組む教育テクノロジー企業です。
会社名:株式会社ビルディット
代表者:代表取締役 富田 陽介
所在地:東京都八王子市東町1-14 橋完ビル4F
URL:https://bldt.jp/
設立:2016年3月
専修大学 経営学部 足代訓史ゼミについて
足代訓史ゼミでは、デジタル技術を使った革新的な製品やサービス、ビジネス(デジタルイノベーション)を生み出そうとする積極的な姿勢や行動パターン(アントレプレナーシップ)について研究しています。InstagramやTikTok、Airbnbなどの身近なデジタルイノベーション事例を通して、ヒットの理由や収益の仕組みをチームで調査・研究する活動を行っています。

