PingCAPと富士通がタッグ!AI時代のデータ処理を支える次世代技術「FUJITSU-MONAKA」と「TiDB」の検証を開始

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AI時代のデータ処理を革新!PingCAPと富士通が新技術の検証を開始

AIの進化によって、私たちの周りではデータが爆発的に増え続けています。このデータ量の増加に対応するため、PingCAP株式会社(以下、PingCAP)は、富士通株式会社(以下、富士通)が開発中の次世代Armベースプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」上で、分散型データベース「TiDB」の検証を開始しました。

TiDB x FUJITSU 富士通の次世代Armプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」上でTiDBの検証を開始 AI

なぜ今、新しい技術の組み合わせが必要なのか?

AIの活用が加速するにつれて、データ量やデータへのアクセスは非常に多くなると予想されます。これまでのデータベースは、一つのコンピューターの性能を上げる「垂直スケール」に頼っていましたが、これには限界があります。そこで、複数のコンピューターに処理を分散させる「水平スケール」ができるデータベースが注目されています。

富士通の「FUJITSU-MONAKA」は、最先端の2nm(ナノメートル)プロセス技術を使ったArmベースの高性能CPUです。独自の技術で、高い性能と少ない電力消費を両立させています。一方、PingCAPの「TiDB」は、データを分散して処理できるNewSQLデータベースです。

この二つの技術を組み合わせることで、「FUJITSU-MONAKA」の持つ多くのコアを使った性能向上(垂直スケール)と、「TiDB」が持つ処理を分散させる能力(水平スケール)が相乗効果を生み出します。特に、TiDBはデータの計算と保存を分けているため、「FUJITSU-MONAKA」のマルチコア処理能力を柔軟に活用でき、少ない電力でたくさんのデータを効率よく処理できるようになります。これにより、データがどれだけ増えても、安定して性能を保ちながら、環境への負荷も最小限に抑えることが期待されます。

検証の目的と目指すもの

富士通はすでに「FUJITSU-MONAKA」でMySQLデータベースの性能が向上することを実証しています。今回の検証では、さらに拡張性の高い「TiDB」を使い、従来のx86サーバーと比べて、性能がどれくらい上がるか、サーバーの台数をどれくらい減らせるか、消費電力をどれくらい削減できるかなどを確認します。これにより、AI時代に求められる、圧倒的な効率性を持つデータ基盤の実現を目指します。

どんな場所で活躍する?主な活用例

この高性能で省電力な「FUJITSU-MONAKA」と、無限に拡張できる「TiDB」の組み合わせは、様々な業界での活躍が期待されています。

  • データ量が爆発的に増加する業界

    • オンラインショッピングやゲームなど、リアルタイムで大量のデータ処理が必要な分野で、高い処理能力と応答速度が求められます。
  • 高度なデータ解析を行う業界

    • 金融機関でのリスク分析や、製造業でのスマート工場におけるIoTデータ解析など、膨大なデータを高速で分析し、リアルタイムな意思決定を支援します。
  • スマートシティやエネルギー管理

    • 電力需要予測や再生可能エネルギーの最適化、都市インフラの監視など、リアルタイム解析と低消費電力の両立が求められる分野で、運用コストの削減と効率化に貢献します。

両社の担当者からのコメント

PingCAP株式会社 代表取締役社長 Eric Han氏は、この検証について「データ量の急増による課題に直面する多くの企業にとって、『FUJITSU-MONAKA』と『TiDB』の組み合わせは理想的なシナジーを生み出します。ミッションクリティカルな領域で、これまでにないパフォーマンスと拡張性を提供するための重要な一歩であり、Armアーキテクチャにおける次世代データ基盤の新たな標準を築けると確信しています」と述べています。

富士通株式会社 先端技術開発本部 ソフトウェア開発統括部 統括部長 平井氏は、「『FUJITSU-MONAKA』はAIやデータセンター領域での活用を目指しており、『TiDB』のような大規模データベース分野での活用も見込まれます。この協業を通じて、お客様のコスト最適化とビジネス成長を支援し、持続可能な社会の実現に貢献していきます」と期待を寄せています。

「FUJITSU-MONAKA」とは?

「FUJITSU-MONAKA」は、2027年にリリースが予定されている、富士通が開発中の次世代CPUです。スーパーコンピュータ「富岳」の技術を応用し、AIやデータセンターの様々な作業に最適化されています。これまでのCPUに比べて、性能は2倍、電力効率も2倍を目指す、信頼性と使いやすさを兼ね備えたプロセッサです。

詳細はこちらをご覧ください。
https://global.fujitsu/ja-jp/technology/research/fujitsu-monaka

TiDBとPingCAPについて

TiDB(タイ・デー・ビー)

PingCAPの主力製品である分散型NewSQLデータベース「TiDB」は、世界中で4,000社以上の企業に採用されています。MySQLなどのデータベースと同じようにSQLを使ってデータにアクセスでき、水平方向に拡張できる能力、高い安定性、MySQLとの互換性、そして一つのデータベースで取引処理と分析処理の両方ができる「HTAP」という特徴を持っています。クラウド上でTiDBの機能を使える「TiDB Cloud」も提供されており、スケーラビリティとコスト効率に優れた選択肢として注目されています。
https://pingcap.co.jp/tidb/

PingCAP

2015年に設立されたPingCAPは、オープンソースでクラウドに特化したデータベースソリューションを提供する企業です。社名の「PingCAP」は、ネットワークの接続確認に使われる「Ping」と、データベースの重要な性質を示す「CAP定理」に由来しています。CAP定理の3つの要素(一貫性、可用性、ネットワーク分断への耐性)全てを実現したいという思いが込められています。
https://pingcap.co.jp/

この共同検証は、これからのAI時代におけるデータ処理の基盤を大きく進化させる可能性を秘めており、今後の成果に注目が集まります。

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