人型ロボットEngineAI T800が本格量産開始、100億元規模の資金調達で産業化を加速

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EngineAI T800、ついに本格量産へ!

未来の技術が詰まったフルサイズ・超高性能の汎用人型ロボット「EngineAI T800」が、ついに正式に発表され、本格的な量産販売がスタートしました。

これは、人型ロボットが「おもちゃ」ではなく、実際に私たちの生活や産業で役立つツールになるための大きな一歩です。

人間とロボットが拳を合わせている瞬間

100億元規模の大きな資金調達が実現

EngineAIは、今回の発表に合わせて、とても大きな資金調達にも成功しました。以前の資金調達に加えて、今回はさらにA1+ラウンドとA2ラウンドで、合計100億元(日本円で約2,000億円以上)もの資金が集まりました。

この資金調達には、産業界の企業や地方の公的機関、そして投資の専門家など、さまざまなトップレベルの投資家たちが参加しています。これは、人型ロボットの市場が将来的に非常に大きくなること、そしてEngineAIの技術力やこれまでの実績、チームの実行力が高く評価された証拠と言えるでしょう。

人間とロボットがボクシングのような構えで対峙している

特にA2ラウンドでは、以前からEngineAIを支援してきた黄浦江資本が中心となり、河南投資集団・匯融基金や華控基金といった公的な投資機関も加わりました。さらに、Stone Venture(磊石資本)や達晨創投などの既存の株主も追加で投資を行い、国中創投、CCTV基金、南山戦新投、財鑫資本、星源資本、匯勤資本といった新しい有力な投資機関も加わっています。

このような多様な投資家からの支援は、EngineAIがさらに技術を磨き、製品を開発し、生産体制を強化していくための強力な後押しとなります。

EngineAI T800のすごい技術と可能性

今回の資金調達とT800の発表は、技術開発、製品化、そして資金の好循環を生み出しています。

EngineAIはこれまでも、世界で初めて自然な歩行を実現した「SE01」や、前方宙返りに成功した「PM01」など、常に新しい基準を作り出してきました。T800は、これらの技術をさらに進化させた集大成と言えます。

都市を背景に力強いポーズをとるヒューマノイドロボット

T800は、EngineAIが独自に開発したたくさんの技術を基盤としています。特に、モーターの力(ピークトルク)、長時間安定して動き続ける能力、そして人間のように器用に物を操作できる「巧手(器用な手)」など、多くの重要な部分で大きな進歩を遂げました。その体の総合的な性能は、なんと成人男性の90%以上を達成しているとのことです。これにより、T800は単なるデモンストレーションではなく、実際に生産現場などで活躍できる本当の「生産力ツール」としての力を備えています。

T800の優れた性能は、ハードウェアだけでなく、EngineAIが開発した先進的な「具身大脳技術」というAI技術によって支えられています。この技術のおかげで、これまでのロボットが苦手としていた、成功率が低く、導入に時間がかかるという問題を解決しました。T800は、高い精度が求められる作業(例えば、部品を挿し込んだり組み立てたりする作業)を高い成功率でこなすことができ、周りの環境の変化にも強いという特徴を持っています。

EngineAIは、二足歩行ロボットからフルサイズの人型ロボットまで、さまざまな形や大きさの製品を開発しており、T800もBasic、Open Source、Pro、Maxの4つのバージョンが同時にリリースされました。これにより、研究や教育の現場から、巡回点検、お店でのサービス、観光・エンターテイメント、物流、そして工場での作業協力まで、非常に幅広い用途に対応できます。

生産体制についても、中国の深圳にある製造業の強みとサプライチェーンを活用し、自社の生産ラインを構築しています。さらに、河南省鄭州市にはグローバル製造センターを建設する計画もあり、PM01とT800の大量生産に向けた準備は万全です。

これからの展望:技術の進化と協力で未来を創る

EngineAIは、「EngineAIの製品は必ず最高品質」「一年一作、精益求精(一つ一つの作品を丁寧に、より良く)」という職人のようなこだわりを持って、ロボットの設計、動きを制御するプログラム、そして具身大脳という三つの主要な技術をこれからも進化させていきます。これにより、技術と実際の利用シーンを深く結びつけ、人々の本当のニーズに応えていくことを目指しています。

EngineAIの強みは、音声での指示を理解してから、タスクを計画し、シミュレーションを行い、そして実際にロボットがスムーズに実行するまでの一連の流れを素早く作り上げられることです。これにより、高い成功率を保ちながらも、タスクを処理するスピードを大幅に上げることができます。また、異なる種類のロボットやさまざまな産業の現場へも、すぐに技術を応用できるしっかりとした基盤を持っています。

晴れた日の都市公園で、少年と白いヒューマノイドロボットが並んで散歩している様子

EngineAIは、これからも産業界のパートナーや同じ業界の仲間たちと協力し、人型ロボットの技術の可能性を広げ、その価値をさらに引き出していくことに力を入れます。AI技術が社会に広く浸透し、人々の生活や産業の発展に真の価値をもたらす未来を、共に作り上げていくことを目指しているのです。

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