国産最適化クラウド「Fixstars Amplify」が登録組織数1000を突破!
株式会社Fixstars Amplifyが提供する最適化クラウドサービス「Fixstars Amplify(フィックスターズ アンプリファイ)」が、登録組織数1000を突破しました。さらに、その中核をなす最適化エンジン「Fixstars Amplify Annealing Engine(アンプリファイ アニーリング エンジン)」の累計実行回数が1億回を超えたことが発表されました。
これは、国内における「組合せ最適化」という分野で、Amplifyが広く使われる「事実上の標準」になりつつあることを示しています。

最適化クラウドサービス「Fixstars Amplify」とは
Amplifyは、量子コンピュータやAI、GPUといった最先端の技術を活用し、世の中の複雑な問題を解決するためのクラウドサービスです。このサービスは、最適化問題を解くためのプログラムを作る環境(Amplify SDK)と、実際に問題を解くための実行環境(Amplify AE)を提供しています。
Amplify SDKを使うと、たくさんの選択肢の中から一番良い組み合わせを見つける「組合せ最適化問題」を解くためのプログラムを、シンプルに効率よく開発できます。さまざまな量子アニーリング・イジングマシンや数理最適化ソルバー、ゲート式量子コンピュータを同じように扱えるのが特徴です。
一方、Amplify AEは、GPU(グラフィック処理に特化した計算装置)を使って作られた大規模なイジングマシンです。これは、最大26万ビット規模という非常に大きな組合せ最適化問題を高速に解くことができます。2025年10月からは、セキュリティを重視する製造業向けに、自社のサーバーで利用できるオンプレミス版の提供も開始され、導入が進んでいます。
組合せ最適化問題とは、たとえば「限られた人や物、時間を使って、最も効率の良い計画を立てる」といった、ビジネスや社会におけるさまざまな課題のことです。Amplifyを使うことで、これらの課題に対して最適な答えを見つけ、事業活動の効率化や投資の効果を高めることが可能になります。
サービス提供開始から4年間の歩み
Amplifyは2021年10月のサービス提供開始以来、さまざまな産業で利用が広がってきました。最適化の専門家によるサポートもあわせて、実証実験(PoC)から実際の業務への導入まで、一貫した支援を行っています。
すでに、工場での生産計画の最適化、従業員の最適な配置、工場の電力消費の効率化、広告枠の最適な割り当てなど、多様なビジネス分野で活用されており、日々の意思決定を支える重要なツールとして利用が拡大しています。
近年では、量子アニーリング・イジングマシンを使った、中身が複雑で直接見えない問題(ブラックボックス最適化)を解きたいというニーズが急速に高まっています。その応用範囲は、自動車の設計最適化、新しい材料を探すマテリアルズ・インフォマティクス(MI)、AIモデルの最適な設定を探すパラメータ探索など、多くの分野に広がっており、最適化技術の重要性がますます増しています。
今後の展望
株式会社Fixstars Amplifyの代表取締役社長CEOである松田佳希氏は、登録組織数1000と累計実行回数1億回という節目を迎えたことに対し、利用顧客や関係者への感謝を述べました。
同社は今後も、日本国内での実績を基盤に、最高性能の最適化技術を提供し、幅広い産業への業務導入支援をさらに強化していく方針です。そして、「最先端技術で、最適な答えを。社会を、もっと賢く。」というビジョンのもと、最適化技術のグローバルな普及を目指していくとのことです。
Fixstars Amplifyのサービス詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。

